世界で愛される巻寿司
こんにちは!2017年度巻き寿司大使のダイベスタインです。
前回のレポートでは、
「なぜ巻寿司が香港でこれほど愛されているのか?」について書かせていただきました。
愛されている理由は、
巻寿司が今の時代に求められる
「ファストカジュアルヘルシーフード だから」でした。
世界の関心は、小麦不使用、乳製品不使用に向かっています。
小麦もクリームも使用しないうえ、華やかさも兼ね備えた巻寿司が、
人気があるのは当然のことですね。
最近は、仕事の合間のファーストフードランチとしてだけでなく、
スタッフに振る舞うスペシャルランチとしてご注文を受けるとこともあります。
今回は、以前、寿司ランチのご依頼を頂いた企業から
前回の寿司ランチが好評だったのでと、再度オーダーを頂きました。
その時の様子をレポーとさせていただきます!
今回は20名分の巻寿司盛り合わせのご依頼でしたので、
太巻を14本、手毬寿司を30個準備しました。
太巻は、かんぴょう、椎茸、おぼろを巻いた日本の伝統巻寿司、
さくさく香ばしく揚げた海老カツとレタスをゴマで巻いた海老カツ裏巻寿司、
照り焼きチキンとキュウリを舞いたスタミナ巻きの3種類をご用意しました。
こちらでは、アボカドやサーモンといったカルフォルニアロールが主流のため、
かんぴょうやおぼろは馴染みがなく、多国籍ということもあって
少し心配もありましたが、美味しいものは万国共通!
「椎茸やかんぴょうの甘煮が受けないわけがない」と、
思い切って伝統巻寿司もメニューに加えてみました。
また、香港ではまぐろよりも圧倒的にサーモンが好まれて食べられます。
ですので、サーモン手毬寿司も作りました。
他にも彩りが綺麗な薄焼き卵を、醤油づけした葱で結んだ手毬寿司、
少し甘めの米味噌をつけて紫蘇の葉で包み、
その上に小さく切った酢漬け大根をのせた手毬寿司も準備しました。
当日はあいにくの雨で室内でのセッティングに急遽変更になりましたが、
無限大の可能性を持つ巻寿司パワー!
大きなウッドボードに並べるだけで、一気に華やかさを演出してくれます。
箱から出して並べていくと、オフィスで仕事をされている方々から
パソコンを打つ手を止めて歓喜の声が上がりました。
限られた時間内でのセッティングということもあって、強面で作業してしまう私ですが、
嬉しくて思わず笑顔がこぼれました。
30分で搬入、セッティングを終え、13時ランチスタート。
続々別の階からもスタッフの方々来られます。
『オースシ!』と嬉しそうな第一声が聞こえてきます。
具材を聞かれることなく真っ先に、
厚焼き玉子の黄色とおぼろの桃色が美しい日本の伝統太巻きに手が伸びます。
この日も全て完食いただいたそうで、
スタッフの方からとても好評だったとご連絡を頂き本当に嬉しい限りです。
こんな風に『インスタ映え』するところも愛される要因の一つなのではいないでしょうか。
写真を撮られる方も多いです。こちらは前回の巻寿司ランチです。
2017年度巻寿司大使として活動させていただき、
とても感慨深く楽しい一年となりました。
漠然と「世界の方々に日本の伝統食を伝えたい」という気持ちから、
突き進めて考えていくうち、自分自身の考え方も変化していきました。
ただ単に「食べてもらえないから」という理由ではなく、
地域の食事事情で具材が進化し、進化系の巻寿司があることが逆に素晴らしい。
そして多様性が求められる社会へと変わりつつある日本でも、
海外の巻寿司が逆輸入され、楽しまれる日がきている気がします。
1年間巻寿司大使として、またレポートを通して関わることができた皆様、
ありがとうございました。
一料理家として、皆様に健康で素敵な食ライフがありますことをお祈りしております!
ではまたどこかでお会いできることを楽しみにしております。