夏の節分にアメリカでジャンボ太巻き!
こんにちは、巻寿司大使のりょうこです。
今回は、アメリカ・フロリダ州にあるペンサコーラ州立大学の
「キッズ・カレッジ」の一環として開催した巻寿司クラスの様子をレポートします。
「キッズ・カレッジ」は今年で26 年目のプログラムで、
6 歳児から12 歳児を対象に魚釣り、水泳、演劇、写真撮影、ロボット工学、
数学、美術など60 以上のコースを提供するものです。
私の担当する「日本文化と言語」は、月曜日から金曜日までの5 日間で、
金曜日は巻寿司作りが定番となっています。
昨年までは「裏巻き」のカリフォルニアロールを作っていたのですが、
今年は巻寿司大使に就任して初めてのクラスということで、
夏の節分を意識した「幸運を招く太巻き」を作ることにしました。
まずはお寿司の歴史から。
「お寿司の原型ができたのはイエス・キリストが生まれる前」と話すと皆、驚きます。
続いて道具の説明。巻きすもしゃもじも、見るのも触るのも初めて
という子がほとんどで、ひのきの飯台を手に「いい匂い」と興味津々です。
いつも、一人か二人は飯台を頭にかぶっておどける子がいるんですよ!
通常、海苔が黒くて嫌いという子が一人くらいいるのですが、
今年の10 歳児のクラスは、海苔を配ると「海のいい香り!」などと言って、いやがる子はゼロ。
「お寿司で一番大事な材料は何?」と聞くと皆「海苔」と言います。
「実はご飯なのよ」と言いながら、8 合炊きの炊飯器のふたを開け、
アツアツの内釜をひっくり返して炊きたてのご飯を飯台に移すと
「ケーキみたい!」の声が上がります。
ご飯のてっぺんにしゃもじで十文字に切り込みを入れ、合わせ酢をさっと回しかけると
「酸っぱい匂い」「すごい熱い」
と子どもたちは大騒ぎ。
「一人5 回ずつ混ぜてね」と子どもたちにしゃもじを渡すと
「いち、にー、さん」と日本語で数を数え、神妙な顔つきで
「ご飯って重いなあ」などと言いながらすし飯作りに夢中です。
さて次は、ジャンボ太巻き作りに挑戦!
8 歳児のクラスでは、事前に毛糸で編んだ鍋しきをご飯に見立てて、
巻きすを使う練習をしたのですが、本物の海苔とご飯、具材が加わると
やっぱり勝手が違う様子。
おぼろ、椎茸、カンピョウ、卵焼き、かに風味蒲鉾、キュウリを盛っただけで、
ご飯の表面積の半分以上に。
おまけに子どもたちは具材を上からパンパンとたたいて平たくしてしまいます。
いざ巻こうとすると、あまりに具沢山のため、
「巻く」というよりは「閉じる」という感じでしたが、
しっかり弾力がある海苔のおかげでなんとか丸めることができました。
長い一本の太巻きを前に、子どもたちは「ここが私の分」と自分の取り分をそれぞれ主張、
私はまな板と包丁を持ってカットして回ります。
手にとると、まるでメキシコ料理のブリトーのような太巻き!
皆ためらいもせず、そのままガブリ。
「おいしい」の声があちこちから聞こえます。
少しすると
「妹に持って帰りたいから、この端だけ切って」「ママのために半分切って」
というリクエストが出てきました。
今年のラッキーな方角は南南東。『恵方巻きアプリ』が示した方角に向かって、
食べる子もいました。
ジャンボ太巻きの他にも、アボカド、キュウリ、スパムを入れたミニ巻寿司も作りました。
子どもたちに人気の具材はピンク色のおぼろと、かに風味蒲鉾。
「先生、また来年も会えるよね」と笑顔で子どもたちは帰って行きました。
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