第2回矢野公民館復興イベントを開催しました
1月18日(土)、広島県広島市の矢野公民館にて、昨年に引き続き西日本豪雨災害からの復興をテーマにした巻寿司イベントを開催いたしました。
2018年7月の豪雨。西日本を中心に多くの地域が甚大な被害を受けました。
広島県安芸区の矢野地区もその一つで、12名の方が亡くなりました。
災害発生直後、2019年度巻寿司大使の八幡名子さんが東京からボランティアにかけ付け、その時知り合った矢野地区役員の方に「ほかにも何かできることはないですか?」と声をかけたのがきっかけで、矢野公民館での巻寿司イベントが生まれました。
2年目となる今年は昨年の和風巻・飾り巻教室から趣を変え、体育館をめいっぱい使って20mのロング巻寿司を作ることに決定しました。
対向車が来たらどちらかが下がらなければいけない、細い道を通ってたどり着いた矢野公民館。
周辺の街並みも古き良き雰囲気でしたが、その街並みからは意外なほど、たくさんの小さなお子さんと若いお父さん・お母さんが集まってくれました。
(株)広島海苔様から協賛でご用意いただいたロール状の20メートルの海苔を転がして広げ、
いざ、総勢22組57名で1本の巻寿司づくり開始!
57名におぼろ、しいたけ、かんぴょう、玉子焼など具材を配るのは、朝早くから食材の準備を手伝ってくださった矢野地区組合のお母さま方です。
このお母さま方のなんとテキパキされていること!全てを説明する前にこちらの言いたいことを分かってくださり、持ち前のチームワークで役割分担をして、巻寿司づくりを大いにサポートしてくださいました。
幼稚園から小学校低学年が中心の子どもたちは、受け取った具材を小さな手で一生懸命並べます。
20メートルもあると、巻寿司を作っている側も具材を配っている側も全体を把握することが難しく、進行が早いところ、遅いところが出たり…。でも、それをまとめてくれるのが、2019年度巻寿司大使の上田直美さんです。
YouTubeチャンネルも持っている上田大使、実は広島県内の小学校を中心に、25メートルの超ロング巻寿司づくりを成功させたこともある、ロング巻寿司のエキスパート。
ハンディカメラを片手に、20メートルを軽快に動きながら、声かけで全体をまとめます。
そうして、あとは巻くだけ、という状態に!
同じタイミングで巻かなければ、どこかでねじれができてしまい、他の箇所にも影響がでます。
ロング巻寿司づくりで一番肝心な部分。緊張の一瞬です。
上田大使の「せーの!」のかけ声で、57名が同時に巻寿司を巻きます。
恐る恐る巻きすを開いてみると、そこには、本当に20メートルの巻寿司が!
この通り、みんなで持ち上げることもできました。
スタッフが出来上がったロング巻寿司を持ち帰り用に切り分けている間に、一仕事終えた参加者のみなさんには、イベント前に上田先生のレクチャーで手分けして巻いておいた巻寿司を試食していただきました。
ロング巻寿司が上手くできてよかった、これで一安心…と思っていると、矢野地区子ども会会長さんが、こちらに向かって手招きされています。
何かと思って行ってみると、
「試食と一緒に出しているのはあじかんのごぼう茶じゃろう。ちゃんと宣伝せんと!」
すっかり忘れていたことを、親切にも思い出させてくださいました。
この日、矢野公民館で催されていたイベントは、ロング巻寿司だけではありません。
定期的に開催されているけん玉教室とフットサル教室も後にひかえていました。
さらに、参加者に何やらプリントを配られている矢野地区組合の方。見てみると、バウムクーヘンづくりのお誘いでした。
災害から約1年半。巻寿司で矢野地区に福を呼び込み、元気になってもらおう!というつもりが、優しく力強いみなさまに、逆に元気を戴いてしまいました。
「地域の方も食べ物に関する催し物をすると興味を持ってくださる。食べ物でみんなを元気にしたい」
「災害で精神的に傷つき、まだ外に足が向かない人もいる。『頑張って』というよりも、外出したくなるようなイベントを開いて励ましたい」
そう語られていた矢野公民館職員さんと、組合の方。
その想いが現実の活動となり、継続され、拡大しているのは、矢野のみなさんのチームワークがあってのことだと思いました。
また矢野のみなさんと一緒に楽しいことをしたいし、それが復興になれば、何よりも嬉しいことだなと思います。
ご協力・ご参加いただいた方々、本当にありがとうございました!
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