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巻寿司海外レポート

海外でも大人気の「スシロール」!海外での巻寿司事情をご紹介します。

巻寿司海外レポート〜海外でも大人気の「スシロール」!海外での巻寿司事情をご紹介します。

No.4 アメリカのお寿司事情

海外レポート第五弾は、前回に続いてアメリカからのレポートです。

今回は、カリフォルニアとフロリダを行き来するりょうこさんにお話を伺いました!

以下、りょうこさんからのレポートです。

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アメリカにはハワイも含めて全部で50州ありますが、
日本食レストラン軒数が一番多いのは、私の活動圏であるカリフォルニア。
次いで、ニューヨーク、フロリダの順だそうです。
(※日本貿易振興機構(ジェトロ)調べ)

アメリカ人に日本のイメージを聞くと、
「富士山、芸者 (Fujiyama, Geisha)」という答えがほとんどでしたが、
時代が変わり今では、酒、寿司、豆腐、枝豆、天ぷらはじめ、
豚カツ、ラーメン(とんこつ風味が人気)、お好み焼きといった
日本の家庭食やB級グルメの名前があがります。

さらに近年の健康食ブームも追い風になり
、ヘルシー、ローカロリーというイメージのお寿司は
すでにアメリカの食文化の一部となっています。

大手スーパーではたいてい、魚売り場の近くやグルメ食品コーナーに
巻寿司とベトナム風生春巻きが置かれています。
これは「巻きもの」をひとくくりにしているというよりは、
牛肉などの「レッドミート」を敬遠する層のための
「野菜巻き」という位置付けだそうです。

巻寿司人気はさらに、「グルテンフリー(Gluten-free)」にこだわる知識層
(グルテンという小麦に含まれるタンパク質をとらない主義)、
さらに卵や乳製品もとらない徹底した菜食主義の「ビーガン(Vegan)」族にも広がっています。

今後は、白米ではなく玄米、また有機米やエアルーム(heirloom)米といわれる
遺伝子組み換えをしていないお米を使った巻寿司が人気になりそうですね。
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玄米で巻いたカリフォルニアロール

ヘルシーであるという以外に、
巻寿司がアメリカ国民に受け入れられた理由としては、
アボカドを外側にあしらったキャタピラーロールをはじめ、
具材や盛り付けを変えるだけで個性が出せ、
さらにフィラデルフィアロール(クリームチーズを入れたもの)など
「ご当地ロール」が全米各地で開発され、それが浸透していることがあります。

また、天かすを振りかけたり、巻寿司そのものを油で揚げたり、
いろんなバリエーションが楽しめるため、
料理人の創作心をくすぐるのも大きな理由だと思います。

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外側にアボカドを使たキャタピラーロール

ちなみにタイ料理や中華料理の「食べ放題 (Buffet)」のレストランには、必ず巻寿司が前菜コーナーにあります。
アメリカ人はフィンガーフードといわれる、ちょっとつまめる食べ物が大好き。
特にコロコロした形の巻寿司は、握り寿司よりも人気が高いと思います。

またアメリカ人は「ソース好き」でもあります。
お醤油を器に入れ、そこにわさびを加えてお箸でかき混ぜる
「わさびソース」をその場で作り、
巻寿司をひたひたに浸して食べるのが一般的で、
これがまたアメリカ人の心をくすぐるのかもしれません。

スパイシーソースという、マヨネーズとケチャップを混ぜて
唐辛子を入れたようなものも使い切りサイズで別売りされていますよ。

私が語学を教えているアメリカの短大や大学では、
どのクラスも期末試験は巻寿司大会が定番です。

参加者全員が楽しめ、作る過程や味わう体験を共有できる
日本文化の教育材料として巻寿司は最適なんですよ。
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私がお寿司の人気を実感したのは、ある出来事がきっかけでした。

それは、フロリダ州ペンサコーラカレッジで
子ども向けにいくつかの外国文化が体験できるサマーキャンプを企画し、
日本のクラスの説明文に「お寿司を作るかもしれません」と書いたところ、
生徒がすぐに集まったのです。

キャンプ初日から「スシ、スシ」のラブコールがあがり、
6歳から12歳までの子どもたちが巻寿司作りを楽しみました。

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生徒たちに「太巻きと外巻き(裏巻き)と、どっちがやりたい?」と聞くと、
全員が外巻き(裏巻き)を希望していました。
外見が「真っ黒」な海苔はアメリカ人にとっては受け入れにくく、
大人も子どもも苦手な人が多いです。

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そのため海苔の代用品として、
大豆を原料とする薄いグリーンやピンクに着色された
「ソイラップ」と銘打ったシートも売られています。

巻寿司が受け入れられている部分とそうでない部分があること、
そしてその理由は、文化の違いが大きいことを改めて感じました。

ちなみに、日本では「まきずし」と「ず」を濁音で発音しますが、
口の筋肉の動きが異なる英語圏では、「まきすし」と「す」で発音します。

私は毎年、西フロリダ大学の生涯学習センターで
大人にも巻寿司作りを教えていますが、
2月のバレンタインデーに行ったレッスンでは、
桜デンブの代わりにクッキー作りに使うピンク色のスプリンクルを
寿司飯に混ぜて作ったピンク色の巻寿司が人気でした。

フルーツや生クリームを入れる女性もいて、
私自身もアメリカ人たちの自由な発想に驚かされます。

これほど人気のお寿司ですが、
「お寿司=生の魚」というイメージもあり、
全く受け付けない人もいるようです。

そこで私の教室では、カリフォルニアロールに加えて
「スパム」というハワイで人気のハムのような缶詰を使った
「スパム巻」まどを作るなどして「好きな具材を入れて楽しめる」ことを強調しています。

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これからも日本の巻寿司を、アメリカでもっと広めていきたいと思います!

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以上、アメリカ在住のりょうこさんからのレポートでした!

2015/11/26|

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